書庫の種類や選び方のポイントを紹介
ペーパーレス化が進んでいるとはいえ、仕事を進める上でまだまだ紙でのやりとりはあります。
また、契約書などの書類は原本を取っておきたいものです。
増えていく書類はきちんとファイリングして、書庫に収納しましょう。
わかりやすく整理して収納することで必要な時に取り出しやすくなり、円滑な業務進行ができます。
この記事では、書庫にはどんな種類があるのか、書庫の選び方のポイントについてもご紹介します。
使い方によっておすすめの書庫も変わりますが、この記事を読めば、使い方に最適な書庫が選べるようになります。
目次
書庫とは
オフィス家具の書庫とは、書類を保管する収納庫のことです。
側面と背面がパネル板で覆われており、前面はオープン仕様になっているものもあれば、扉がついているタイプのものもあります。
デザインやサイズが統一されていて、自由に組み合わせられるタイプの書庫を特に「システム収納」と言います。
図書館の書庫のような書架の並ぶ部屋ではありませんので、注意してください。
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書架・軽量棚との違い
似たような商品に、「書架」や「軽量棚」があります。
主な違いは以下の通りです。
棚板1枚あたりの耐荷重 | おすすめの収納物 | |
書庫 | 約40kg | 書類 |
書架 | 約40~60kg | 大きな書類や資料、小物 |
軽量棚 | 約100~150kg | 大きな書類、コピー用紙など重量のある備品、小物 |
この記事では、書類を収納する書庫の選び方を見ていきます。
書庫の種類
書庫にはさまざまな種類があり、書類の出し入れの仕方が異なります。
ここでは、オフィスでよく使われる6つのタイプの書庫についてご紹介していきます。
種類①オープン
オープンタイプは、扉のない書庫です。
書類や資料をすぐに出すことができるので、頻繁に使う書類を収納するのに向いています。
サイズ展開も豊富で書庫の中では比較的安価でコストパフォーマンスがいいのも魅力的です。
扉が開くスペースを考慮する必要がないため、比較的狭いスペースにでも置くことができます。
扉がないので当然鍵はつきませんし、埃も溜まりやすくなるのでこまめに清掃する必要があります。
また、地震などの際には中身が飛び出してくるかもしれないので、注意しましょう。
種類②両開き
両開きタイプは、中央から左右対称に扉が開くタイプの書庫です。
観音開きともいわれます。
左右に扉が大きく開くので、どこに何があるのかを見渡すことができます。
また、書類も取り出しやすいです。
鍵付きのタイプを選べば取り扱いに注意が必要な書類も収納することができます。
また、扉がガラスになっているものを選べばどこに何が入っているか、扉を開けなくても確認することができて便利です。
機密書類などあまり人目に触れさせたくないものを収納する場合には、扉もスチールになっているものを選ぶと、扉を閉じてしまえば何が保管されているのか外から見ることができず、安心です。
設置場所を決める時に、扉の開くスペースまで考慮する必要がある点はデメリットと言えるでしょう。
書庫を置くスペースにプラスしてスペースが必要なので、狭いスペースには向きません。
種類③スライド
スライドタイプは、2枚または3枚の扉を引き違いで開閉するタイプの書庫です。
引き戸なので、常にどこかの扉がしまっている状態になり、全体を見渡すのには向きません。
2枚扉よりも3枚扉の方が一度に開けられる面は広くなります。
また、ガラス扉のタイプを選ぶことでどこに何が入っているのかの確認はしやすくなります。
両開きタイプと同じく、機密書類等を入れる場合にはスチール製の扉のものを選ぶと安心です。
スライドタイプは引き戸なので扉を開くスペースを考慮する必要がなく、比較的狭いスペースにも置くことができる点はメリットでしょう。
種類④ラテラル
ラテラルタイプは、深さのある引き出しが数段ついているタイプの書庫です。
収納力が高く、引き出しを全て引き出せば全体を見渡すことができます。
横幅が大きいものを収納しやすいのも、ラテラルタイプならではの特徴です。
また、引き出しを閉じれば密閉されるので、防塵・防湿性にも優れています。
オープンタイプや両開きタイプなどの、棚板がついているタイプと比較すると、引き出しの分重量が増します。
また、引き出しを引き出して使うので、その分のスペースも考慮して設置しなくてはなりません。
種類⑤クリアトレー
クリアトレータイプは、比較的浅い引き出しが何段もついているタイプです。
書類を重ねて収納することになるので、さまざまな用紙のストックを収納するのに向いています。
トレーにラベルを貼ることもでき、透明なので内容量を外から確認することもできます。
鍵はかからないので、重要な書類を収納するのには向きません。
種類⑥上下書庫
上下書庫は、下置き書庫と上置き書庫を組み合わせて設置するタイプの書庫です。
大きさの規格が決まっていて、決められた範囲であれば自由な組み合わせで書庫を選ぶことができます。
例えば、下置きにはラテラルを置き、サイズの大きいものを収納、上には両開きタイプをおいて大事な書類をしまうなど、しまうものに応じてそれぞれに適したタイプの書庫を選ぶことができます。
上下書庫のことをシステム家具とよぶこともあります。
書庫の選び方の基準
ここからは、書庫の選び方の基準をご紹介します。
選ぶ基準①高さ
一般的なオフィスの天井高は250cmから300cmくらいなので、多くの書庫は高さ250cmくらいに設定されています。
書庫は背が高ければ高いほどたくさんのものが収納できていいのでは、と考える人もいるでしょう。
しかし250cmというのは、多くの人にとって踏み台を使わないとものを出し入れできない高さなので、あまり使わないものを収納することになります。
使いやすさを重視するのであれば、200cm前後の高さのものがおすすめです。
また、パーテーションとしての機能を兼ねたい場合は、分けられたふたつの空間が風通しよく交流できるように110cm前後のものがおすすめです。
また、デスクの脇や窓の下に置きたい場合は70cm程度のタイプのものがよいでしょう。
設置場所が壁際であっても、110cm前後の高さのものを選び、オフィスのトータルコーディネートを考えて書庫の上に観葉植物を飾ったりするのも、一つの選択肢です。
選ぶ基準②奥行き
一般的に、書庫の奥行きは40cmから45cmです。
高さほどのバリエーションはありません。
奥行きも、高さ同様、大きければ大きいほどいいというわけではありません。
書類を収納するのであれば、収納する書類ファイルの大きさに合わせて奥行きを選択した方が、使い勝手がよくなります。
選ぶ基準③幅
書庫の幅は80cmから90cmが一般的です。
大きいものだと100cm程度のものもありますが、あまり大きくなってしまうと、扉の開閉がしづらくなるので、設置するための幅が広く取れるのであれば、2つ並べて設置するのがおすすめです。
選ぶ基準④カラー
近年、労働環境としてオフィスの快適さが重視されるようになってきたことに伴い、オフィス家具のカラーバリエーションも増えてきています。
オフィス家具、特に書庫のような収納家具はスチール製が多いこともあり、白が圧倒的に多いです。
白は清潔・無垢・シンプルといったイメージを持つ色なので、クリーンなイメージが大事なオフィスにはぴったりです。
もっとファッション性を高めたいという場合には、ニューグレー系、アイボリー系、木目系、などもおすすめです。
グレーは、洗練・シャープ・落ち着きといったイメージを持っています。
また、アイボリーは落ち着く・やわらかい・リラックスなどのイメージを、木目調のベースとなる茶色は温もり・質素・堅実などのイメージを持つ色です。
家庭用の家具で人気のブラックは都会・重厚感・厳粛といったイメージを演出できます。
しかし、背の高いオフィス家具でブラックを採用すると圧迫感があるかもしれません。
オフィスのトータルコーディネートを考えるのであれば、まずはオフィスの色構成を考え、その上でオフィス家具の色を選んでいきましょう。
オフィスカラーは次のような比率でコーディネートするとバランスがいいと言われています。
【バランスの良いコーディネート】
- ベースカラー:70%程度(主に壁・天井・床など)
- メインカラー:25%程度(家具・床など)
- アクセントカラー:5%程度(小物など)
メインカラーやアクセントカラーにコーポレートカラーを使うなど、近年はただ無難であればよいという考え方よりも、自社イメージを演出するツールとしてオフィスコーディネートを考えている会社が増えています。
オフィスコーディネートの一環としてオフィス家具を考えると、今までとはまた違った視点でオフィス家具の色が気になってくるかもしれません。
選ぶ基準⑤種類
書庫の種類はオープンタイプ、両開きタイプ、スライドタイプ、ラテラルタイプ、クリアトレータイプ、上下書庫タイプとさまざまなものがあります。
どのようなものを収納しようと考えているのかによって、適したタイプが異なります。
書庫を購入したらどのようなものを収納したいのかを考え、種類を決めましょう。
選ぶ基準⑥仕様
棚板が可動式かどうか、鍵がかかるかどうかなどの仕様も書庫を選ぶ上で大事な要素です。
棚板が可動式であれば、収納するものに合わせて棚板の高さを変えることができるので、書庫の中のスペースを無駄なく活用することができます。
また、鍵がかかれば、大事な書類を収納できます。
鍵には、次のような種類があります。
シリンダー錠 | 鍵を差し込んで開けるタイプの鍵。
書庫で多く使われていて、価格も安価。 書庫の中の書類を扱う人が限られている場合におすすめ。 |
ダイヤル錠 | ダイヤルを回して操作するダイヤル式の鍵。
複数の人が書庫の中の書類や物品を扱う場合におすすめ。 |
プッシュ錠 | 「#」や「*」などのファンクションキーを伴う11個以上のキーで、決められた番号を押すことで開錠できる。
複数の人が書庫の中の書類や物品を扱う場合におすすめ。 価格は高め。 |
カードリーダー式 | 配布されたカードをタッチ部分にタッチすることで開錠できる。
限られた人数にだけ開錠の権限を与えたい場合におすすめ。 |
防犯性などをよく考慮し、自社の使い方に合った書庫を選びましょう。
書庫の価格の相場
書庫の価格の相場は大きさ、種類、素材、仕様によって異なります。
また、購入先によっても異なりますが、ものによっては10万円を超えるものもあります。
書庫導入にかかる費用を抑えたいのであれば、中古を購入するのもひとつの方法です。
有名オフィス家具メーカーの3段リテラルが、新品では約9万円、中古では約2万5千円と金額に大きな差があります。
中古のオフィス家具はオフィスで使われていたこともあって状態がいいものも多く、状態と価格を見て中古に決めるユーザーも多いです。
ありがとう屋のように、オフィス家具を専門で扱っている中古業者もあります。
オフィス家具を専門で扱っている業者は、オフィス家具について精通しているスタッフが在籍していることも多いです。
中には新しくオフィスを開くために、オフィス家具一式を中古業者から購入していく人もいます。
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書庫を選ぶ際の注意点
書庫を選ぶには、次のようなポイントを意識しましょう。
【書庫を選ぶポイント】
- 中に入れるものは何か
- 防犯対策は必要か
- 鍵はどのようなものが適切か
- 高さはどれくらいのものか
- 書庫に扉は必要か
- 扉が必要ならどのようなタイプか
ただなんとなく書庫を導入するのではなく、まず導入した書庫に何をしまうのかを考えてみましょう。
しまうものが決まれば、主として誰がその書庫を使うことになるのか、どのような形状が使いやすいのかなど、具体的な使用イメージがわいてきます。
具体的なイメージがあれば、より使用の実態にあった書庫を選ぶことができます。
書庫は安い買いものではありません。よく考えて、使いやすい書庫を導入しましょう。
適切なサイズの書庫を導入して快適に仕事をしよう
書庫の種類や選び方のポイントをご紹介してきました。
一口に書庫と言ってもさまざまなタイプがあり、収納するものや使い方によっておすすめのタイプが変わることがおわかりいただけたのではないでしょうか。
書庫に限らず、オフィス家具は意外に値が張るため、中古市場への需要が高まっています。
中古のオフィス家具をご検討でしたら、ぜひ一度ありがと屋にご相談ください。
ありがとう屋は、埼玉に1店舗、東京に3店舗、大阪に1店舗、福岡に2店舗、全国で合計7つの実店舗と、オンラインショップを持つ中古オフィス家具のチェーン店です。
豊富な知識を持つスタッフが丁寧に応対しますので、ぜひご相談ください。
きっと納得がいくオフィス家具が見つかるはずです。
使用目的に合わせた書庫を導入すれば、きっと業務上の動線もよくなり、事務仕事が快適に進められるはずです。
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